一般的に花粉症といえば春のスギやヒノキの花粉を考えますが、実は春と秋の年2回花粉症のシーズンは訪れるのです。
6月~7月を過ぎると花粉の飛散は比較的少ないのですが、8月頃からブタクサやヨモギといった草本植物の受粉時期を迎えます。
その為、10月頃までは秋の花粉症シーズンとなって、秋の花粉のアレルギーを持っている人にとって辛い時期になるのです。
そこで、アレルギーの原因となる秋の植物は何なのかを知れば、早めに対策をとることにも役立ちます。
秋の花粉症を引き起こすアレルゲンとなる主な植物としては、キク科のブタクサとヨモギがあるのです。
日本人の約15%がアレルギーを持っているといわれるブタクサは、北海道以外の全国に広く分布していて、道路脇・公園・河川敷などに生育しています。
また粒子が小さいため気管にまで入りやすいことから、気管支喘息を引き起こす危険性があるのです。
ヨモギは繁殖力の強い植物で平地や高山でも育つことができて、全国に広く分布しておりブタクサと同様に秋の花粉症の代表的なアレルゲンと言えます。
野原・荒れ地・道端・堤防などに生育するクワ科のカナムグラは、ブタクサやヨモギと比較してアレルゲンとしての威力は強くないですが、8月~10月まで飛散量が多く花粉症の原因になるのです。
イネ・カモガヤ・ハルガヤ・ギョウギシバ・アシ・ススキなどイネ科の植物もアレルゲンとなって、春から秋にかけて花粉が飛散します。
秋の花粉症も春の花粉症と共通していて、鼻水・鼻づまり・くしゃみ・微熱といった症状が出るので、風邪・鼻炎・原因不明の体の不調と思われがちです。
ただ風邪の症状と違うのは、鼻水は透明でサラッとしていますし、目のかゆみがあるといった特徴が見られます。
それから、先にも触れましたがブタクサは気管に入り込むと気管支喘息を起こすこともあるので、不調がある時は早めに医療機関でアレルギーの有無を確認し原因を特定する必要があるのです。
秋の花粉症はアレルゲンと考えられる植物がたくさん考えられますし、夏から秋は空気中のカビやダニの死骸などといった別のアレルゲンも多い時期と言えます。
その為に発生している不調が花粉症なのか、別の原因で引き起こされたアレルギーなのか、春よりもアレルゲンの特定が難しくなるのです。
ですから、体の不調などアレルギー反応らしい症状がみられるとは、安易に自己判断しないで早めに病院で検査・診断を受けてアレルギーの原因を特定しましょう。